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【D&D】The Shackled City[第3章]10

 暗い淵にあった意識が、光差す浅瀬へと浮かび上がる。自発的呼吸が、鉄の匂いの空気を肺腑に送りこみ、胃が裏返りそうな吐き気がこみ上げる。男の意気地が奥歯の噛み締めとともにそれを押しとどめる。反射と意地のせめぎ合いが、むせるような咳になって、口の端から零れ落ちる。

「目覚めたか」

 低い、落ち着いた声。テッドは、自分の後頭部を支えてくれている大きな手の存在に、そこでようやく気が付いた。

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【D&D】The Shackled City[第3章]09

「――アラン!!」

 裏口、突入した先は台所。二階への階段、左右の棟につながると思しきそれぞれの扉、そして地下へ続く階段と、調理台、大きな暖炉が二つ。そこには、山賊とバブーンとがひしめいていた。

……それが突入直後。

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【D&D】The Shackled City[第3章]08

「裏口と、勝手と、表玄関」

 ラッキーモンキー亭の入り口の数である。城のように大きなこの宿は、厩から直接宿に入れるよう、屋根のついた渡り廊下が勝手へと続いていた。

「どうせワンド全部見つけるまで全部踏破するんだ、どっから入ったっていっしょだろ」

 語尾上げ気味にアランが言う。

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【D&D】The Shackled City[第3章]07

 篠突く雨の中を、四騎の人馬が行く。

「…ジャングルのバブーンたちが、ここ最近凶暴になっているという噂を聞いた。…なにか関係があるかもしれない」
「行ってみなけりゃわからねえっすよ、メイヴさん!」

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