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【D&D】簡易トイレ:04

「で」
「うむ。壺には共通語で『150gpで何でも鑑定します』と書いてあった」
「ほう、つまりそこで用を足して150gp入れると健康かどうか鑑定してくれる簡易トイレ」
「違う」
「ぜったい尿酸値も量ってくれるはず!なんでだ!なんでそこで用を足さなかったんだ!!アローナの司祭のにょっ」

【殴打する音】

「落ち着いたか」
「ああ。で?何を鑑定したんだ」
「思い出せ。なにか鑑定するべきものがあったか?」
「……いや、ないな」

「幸運にも、サークルれいんぼうで件のシナリオの元ネタと思しき作品が翻訳公開された。取り急ぎ読んでみたが、まあ、ないな」
「ないのか」
「最初の三又路で、他のルートを辿ると、マジックアイテムを入手できることもある。また、最初の遭遇で手に入れた『魔法の指輪』は、本来別ルートで出現するレアアイテムをモチーフにしたようだ。だが、ともかく、俺たちのセッションでは鑑定すべきアイテムなどひとつもなかった」
「侘びしいなー」

「みな、その小型人型生物をいぶかしんだ。怪しんだと言ってもいい。『疑り深いやつらじゃのー』と3回は言われた気がするからな」
「そりゃ怪しいだろう、デス……ではないもののトラップらだけのダンジョンの、そのまた深奥にいる謎の人物だからなあ」
「で、話を聞くと、『そのベットロールを使うと4時間で8時間分の睡眠が取れる。100gpで貸してやろう』と言われた」
「怪しすぎるわ!!」
「だがパラディンのディテクト・イーヴルにはひっかからなかったので、『私、パラディンを信用しますわ!』つーてな」
「寝たのか」
「寝た。もうどうでもいい気持のほうが強かったと言っていい」
「うわー」

「すると夢の世界で目を覚ました」
「夢かよ」
「荒野で、星が見えていて、レオムンド老がいてな」
「有名NPCキタコレ」
「隠し扉の場所とブラックレイザーのありかと戦闘フィールドの特性とを伝授された」
「DM、ぶっちゃけまくりだな」
「時間も押せ押せだったからな。到底終了時間には終わらんだろうとも思えた」
「ところで、どうしてレオムンド爺がそんなところに?」
「俺が知るか」
「だよな……で?それからどうした」

「いや、正直そこからどうやって逆さジグラットまでたどり着いたのか覚えていない」
「それでも、着いたのか」
「ああ。棚田状・階段状に落ち窪んだ長方形のホール。それが最終戦の場だった。俺たちはバフをがんがんにかけて」
「DMはやさしいな」
「無理に褒めると口が曲がるぞ。あー、この“逆さジグラット”の最底辺、そこに扉があり、その先にブラックレイザーがある。これがレオムンドのくれた情報だった」
「<情報収集>の立場ねえな」
「黙れ。ウィザードとパラディンがディメンジョンドアでドアの前まで飛んだ。続いてゴライアスが水平に宙を駆けた(フライの効果だ)。ところが」

「またなんか起きたのか」
「突然呪文効果が切れ、彼は落下した」
「……?AMFか、ディスペルか?」
「うむ、その時はもう突っ込む気力もなかったのだが、どっちにしても矛盾があることにこの間気がついた」
「アイディアロール成功だな。SANを減らすといい」
「慣れているので減らしません(キリッ)。さて、矛盾点について語ろう」
「打たれ強いな……」
「無理に褒めると口が曲がると言っておろうが。いいか、
 1.AMFならば効果範囲を抜けた時点でフライの呪文は復帰する
 2.ディスペルならばフライの効果により即落下はしない」
「ああ」
「挙句、彼は落下した場所からさらに落とし穴に落ちたのだ」
「ひでえな!」
「PLが活躍するのが嫌なのか、と思うほどだった。俺のキャラもパラディンを支援すべく前進したが」
「したが?」
「力場の壁と思しき透明ななにかに移動を阻害されて、それ以上進めなかった」
「ひでえな!」
「マップはさっき話したれいんぼうの翻訳シナリオから辿れる原作データを見るといいのだ」
「……なんか随分違わないか」
「元ネタだからどんだけ違っててもそこは構わない、と思う。だが、さらに支援をせんと階段方面に走っていったら、階段手前にも透明な壁があってな」
「お前は今、泣いていい」
「泣くか、バカ。兎にも角にもパラディンがきっちり始末をしてくれてな、ブラックレイザーは無事入手できた」
「……よかったな」

「だが真の恐怖はここからだったのだ」
「なん……だと……」
「それはもういいから」

(つづく) 

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