« 【D&D】平日大作戦 2007/12/13 | Main | 【D&D】『病魔の坑道』再び:2 »

【D&D】『病魔の坑道』再び

* * *
「なつかしいな」

 ドゥヴィク峠。蛇巻山脈に数多く走る谷のひとつに、古くからある宿場町である。4年前、銀鉱山が開かれてからは、富の分け前を求めて集まる商人と坑夫とで賑わい、商われる銀と銀製品とで繁栄する一方の、じつに景気のいい街であった。


 戦士ドンガス。鉄鎖使い“コーラー”。コード神の信徒バルク。いずれも筋骨たくましい、一流の闘士であるとともに、

「とにかく揉め事だ。なにかあれば仕事に変わる。ああ、なんか起きてねえかなあ」
「ドンガス、本音がだだ漏れじゃ」

 危険と富とを求めて流離う一団――冒険者、であった。1年前、彼らの旅はここから始まったのである。

「しかしまあ、随分賑やかなこって」
「うほっ、見ろよ“コーラー”、銀製の武器の専門店があるぞ。長剣、斧、……棘鎖までありやがらぁ」
「おいおい、確かに時々銀製の武器ってやつは見かけるが――ありゃオシャレすぎるだろ」

 錬金術銀。ある種の生物を打ち倒すには必須の、歴とした実用品である。

「一度振るったことがあるが――ありゃダメだ。脆い。元が銀だから挫けやすくて鋼ほどの鋭さが保てない」
「あはぁ。じゃあ一体どんな連中がアレを買うのかねえ」
「金持ちとかじゃねえの?」
「いまお前は当たり前のことを言いました」

 ゲラゲラ笑いながら歩く3人に、声をかけるものがひとり。

「そこを行くのは――もしや、もしや『病魔の坑道』を封じてくださった皆様か?!」

「おう?」

 声をかけてきたものを見れば、身なりも恰幅もよい禿頭の男性。3人を見るや、馬車の上から転げるように降りてきて、彼らの手を固く握り締めた。

「センダース市長!お久しぶりですな」

 鎧うた拳で貴人の手を傷つけまいと、やんわりと握り返すバルク。

「やややや、ここで皆様にお会いできたのはまことペイロアさまのお導き!さあさあ、どうぞどうぞお乗りください!そしてもう一度、この街のためにお骨折りいただきたいのです!」

「揉め事か!いいぞ、歩いているだけで仕事がやってきやがった」
「ドンガス、本音がだだ漏れじゃ」

* * *
「実は、あの『病魔の坑道』に何者かが陣を張っているのです」
「『病魔の坑道』?」
「あの流行病“焦熱病”の原因であった坑道を、付近のものはそのように呼んでおります」
「なるほど、続けてくれ」

「あの事件以降、あの坑道は閉鎖され、銀鉱山は別の坑を使うことになりました。今も使われているのはそちらの新鉱山でございまして」

 付近の地図を広げながら、手早く状況を説明する市長。

「病気の原因が除かれたとはいえ、喜んであの坑を使うものがおりましょうか。増して水の出た坑、けちをつければ限がありません」
「ま、閉鎖されていたと」
「然様でございます。銀鉱脈は長く広く、あえてあの坑道に拘る理由もないのです」

 が、と市長。

「先日、付近を通りかかった街のものが、入り口に野盗がいるのを見たと」
「ははあ。つまり、正体を判じて、退治してこいとこういう依頼だな!」
「まったく話が早くて助かります。謝礼はお一人様500gpでいかがでしょう」

「うはあ、強くなると謝礼も桁違いだなあ」
「500gpか!悪くない、よし乗った!」

* * *
つづく
* * *

|

« 【D&D】平日大作戦 2007/12/13 | Main | 【D&D】『病魔の坑道』再び:2 »

Comments

新冒険譚始まった~!
続き期待してます。
がんばって下さいな~。

追伸
500gp・・・ゴブリン1万匹分?
(-ー;

Posted by: 陽樹 | September 06, 2008 11:45 PM

地図も、「病魔の坑道」のものを使ってるんですね。
なつかしいな~。

楽しみにしています!

Posted by: | September 07, 2008 09:48 PM

更新終了。こんなオチだったわけですがー。

>陽樹さん
プレイする都度書いたり書かなかったりで参ります。次は多分CoC。

>名無しさん
DACが終了したら、DMに掛け合ってシナリオ形式にしてみようかと?

Posted by: 飛竜/いしやま | September 11, 2008 12:46 AM

The comments to this entry are closed.

« 【D&D】平日大作戦 2007/12/13 | Main | 【D&D】『病魔の坑道』再び:2 »