【D&D】『赤い手は滅びのしるし』30・22日夕 テレルトン脱出
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むかしむかし。
エルシアの谷に、悪い竜の軍隊が攻め込んできたことがあった。
このテレルトンも、悪い竜の軍隊、『赤い手の群』に襲われて、みんな燃えてしまったのだよ。
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むかしむかし。
エルシアの谷に、悪い竜の軍隊が攻め込んできたことがあった。
このテレルトンも、悪い竜の軍隊、『赤い手の群』に襲われて、みんな燃えてしまったのだよ。
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急作りの砦柵の、その内側へ。テレルトンにはブリンドルほどの城壁はありませんが、年代物の低い城郭で小さな旧市街をどうにか守ることができたのは、どうやらその小ささゆえ、ということだったようです。
穴をでて、周囲を見渡し、瓦礫の間を縫って怒声の聞こえる市門のほうへ。門の内側には、これでもかと土嚢や壊れた馬車が積み重ねられており、門の横、城郭の上には、いまやあらゆるものが乗せられ、また燃やされていました。
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荒野から戻ったその日。テレルトンは燃えていました。
郊外の民家農家、農地や牧草地は蹂躙され、平地はゴブリンたちが埋め尽くす恐ろしいありさまです。あちこちに巨人たちの姿も見え、てんでに岩を城塞へ投げ入れては下卑た笑い声を響かせています。
テレルトンからの本格的な反攻がないことから、赤い手の軍団は散発的な攻撃を繰り返しながら、熾火の燃えるようにゆっくりと容赦なく進軍をしたのでしょう。あたりに死と破壊をまき散らしながら。
ゴブリンの軍団は巨人にエティンに魔狼に竜を加え、正直どれほどの数がいるのかも分かりません。
「……4~5000はいるな」
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(日記22日目、良し月9日・早朝)
「地中から蟲!蟲です、みんな起きて!」
「……うぉっ。寝たままのジョン=ディーがアンケグの顎にっ」
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――……死ねっ!!死ねっ死ねっ死ねっ!!
――なぜだ……!なぜ無い……!!ワシの……!!ワシの宝……!!いや、存在全てを裏付ける『命』……!!
――ワシの『経箱』…………!!!!!
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一度はやり過ごした、霧の奥へ。
「《オブスキュアリング・ミスト》……じゃあないな。《フォッグ・クラウド》か」
「霧の奥で、罠張って待ってるよな」
「ですよね」
「……あった。突き当たりに、扉だ。開けていいか」
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さらに奥へ。
「狭い。《エンタングル》使いたい。外出たい」
狭い通路で窮屈げなコンボイの背で、クロエがぶつぶつ言いっぱなしです。周囲には絶えず半透明な獅子の影。
「実害はないとは言え、たまらんなこの幽霊の数は」
たしかに。現世との意思疎通も図れないほどに朧な霊ですから、監視の役すら果たせないのでしょうが、それにしてもこの数はちょっと不自然です。
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近づいてみれば獅子窟は、見上げると首が痛くなるほどの大きさ高さがありました。
周囲には、怨念とも残念とも言える程度の獅子の霊たちが大量に、そこかしこに歩き、飛び、わだかまっています。
「どの幽霊も現世に影響を与えるほどの力はないようですが……なかには悪霊になっているのもいそうですね」
「幽霊、コンボイの爪が当たらないからキライ」
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(良し月、8日。日記21日目)
夜半からの嵐で、私たちは目的地手前での足踏みを余儀なくされていました。
といっても、テントの中で思い思いに時間を潰しているだけなのですが。
庇のように延びた岩棚の下に張られたテントは、外の大嵐に直接晒されることもなく、いたって快適です。
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